タイに旅行したときに戸惑うことのひとつが、日本にはないチップ文化です。

特に初めてタイに来たときは、いつどこでチップを渡せばいいか悩んだものです。

タイももともとはチップを渡す習慣はなかったそうですが、ベトナム戦争のとき米軍基地がタイ各地でできた影響で欧米からの観光客が増え、今ではタイでもチップはかなり一般的になっています。

それと、チップを払う場合いくらぐらい払えばいいのか相場も気になりますよね。

というわけで今回は、バンコクを中心にタイのチップの相場を、ホテル連泊・マッサージ・タクシーなど場面ごとにお話しします。

タイのお金の種類

チップのお話をする前に、まずタイバーツの種類から見ていきましょう。

タイのお金は、硬貨と紙幣の2種類があります。

私が初めてタイを訪れたとき、現地のお金を使うのが少し不安でしたが、タイバーツの種類を知ることで、すこしずつ慣れていきました。

特にバーツ紙幣は金額ごとに色が異なり、見た目で分かりやすいのが嬉しいポイントです。

紙幣の種類

タイのお金は硬貨と紙幣の2種類あります。

紙幣は金額ごとに色が違っているので、覚えておくと便利です。

  • 1,000バーツ(約3,500円):紫色
  • 500バーツ(約1,750円):茶色
  • 100バーツ(約350円):赤色
  • 50バーツ(約175円):青色
  • 20バーツ(約70円):緑色

特にチップとしてよく使うのは、

100バーツ(赤)

50バーツ(青)

20バーツ(緑)

の少額紙幣です。

両替すると1,000バーツ紙幣で渡されることが多いですが、これを小さい食堂やタクシーで出すとお釣りがないことがよくあり、高確率で嫌がられます。

両替の注意点

タイでは、両替所で1,000バーツ紙幣をもらうことが多いです。

私も、空港で両替をした際に1,000バーツ紙幣を受け取ったのですが、屋台や小さい食堂で支払いをしようとすると、お店の人が困った顔をして隣の店で両替していました。

この経験から、1,000バーツ札は少額紙幣に機会あるごとに変えるようにしています。

例えば、ホテルやコンビニ、レストランなどで支払うときに、1,000バーツ札を出して少額紙幣でお釣りをもらうのが賢明です。

私も、何度かこの方法を試してみて、スムーズに支払いができるようになりました。

タイの硬貨

次に、タイの硬貨についてお話しします。

タイの硬貨は、1バーツ、2バーツ、5バーツ、10バーツの4種類が主に流通しています。

私は、公共交通機関を利用する際に硬貨が必要になることが多かったため、常に手元に少し用意するようにしています。

特に、BTSやMRTの券売機では硬貨が必要なことが多く、10バーツ硬貨は特に重宝しています。

それと、公共のトイレも有料の場合がよくあり、使用料は3バーツとか5バーツなので、5バーツコインを用意しておくと良いでしょう。

1バーツ硬貨と2バーツ硬貨は大きさが似ているため、支払い時に間違えることもあります。

私も一度、5バーツのトイレ使用料に間違えて2バーツ硬貨を5枚出してしまい、店員さんに不思議な顔をされました。

ですので、硬貨を使うときはしっかり確認することが大切です。

また、レジや市場では細かい硬貨をだすと喜ばれることが多いですが、チップとして使うのは避けた方が良いです。

硬貨でのチップは基本的にマナー違反とされているので、チップは紙幣で渡すようにしてくださいね。

タイでチップを支払うメリット

タイではチップを渡すことで、旅がより快適になることが多いです。

チップは単なる習慣というよりは、感謝の気持ちを伝える手段でもあります。

チップを渡すことでより良いサービスを受けられる

例えば、ホテルでポーターに20バーツ程度のチップを渡すと、荷物を丁寧に扱ってくれたり、部屋の説明がしっかりしてくれたりと、良い対応をしてもらえます。

またホテルで連泊するときにハウスキーピングのスタッフ用に枕元にチップを置いておくと、タオルやアメニティの補充がきちんとされていることが多いです。

以前、疲れてホテルの部屋に帰ってきたときに部屋がとても綺麗に整えられていて花とかおかれていて感動したことを思い出します。

これもチップのおかげだと実感しました。

レストランでは50バーツ程度を渡すと笑顔での接客や迅速な対応をしてもらえることがよくあります。

特に個人経営のお店や屋台でチップを渡すと、次に行った時に顔を覚えてくれていて、特別な対応を受けることもありました。

また、行きつけの屋台で少額でもチップを渡したら、おまけをくれることもあります。

感謝の気持ちを伝えられる

チップは言葉が通じなくても感謝の気持ちを伝えることができる便利な手段です。

私も、マッサージ店で特に気持ちよく施術してくれたときや、タクシーの運転手が荷物を丁寧に扱ってくれたときには、20〜50バーツ程度を渡すようにしています。

何より、タイの人たちはチップを笑顔で受け取ってくれるるので、お互いに良い気分になれるのも嬉しいところです。

タイでチップを渡すときのポイント

チップを渡すときは笑顔で一言添える

タイでチップを渡すときに一番大事なのは、相手への感謝をきちんと伝えることです。

ただお金を渡すだけではなくて、笑顔で「コップンカー(女性の場合)」「コップンカップ(男性の場合)」と感謝の言葉を添えると、それだけで相手も嬉しそうにしてくれます。

私もホテルで荷物を運んでもらったときに、20バーツを渡しながら「コップンカップ!」と笑顔で伝えたら、相手もニコッと笑ってくれて、こっちまで気持ちが良くなることがよくあります。

少額でも、ちゃんと気持ちを伝えれば相手も喜んでくれるものなんだなって実感しました。

チップは紙幣を使うのが基本

タイではチップを渡すときに紙幣を使うのが一般的で、硬貨は避けたほうがいいです。

特に1バーツや2バーツの硬貨は

「不要な小銭を押し付けられた」

と受け取られてしまうこともあるので注意してください。

チップには、20バーツ(緑)、50バーツ(青)、100バーツ(赤)の紙幣がよく使われますが、チップ用として一番便利なのは20バーツ紙幣です。

私は最初の頃、硬貨を渡そうとして相手に断られたことがあったので、それ以来チップ用の紙幣を財布に準備するようにしています。

例えば、ホテルの清掃スタッフには20バーツを枕元に置いたり、レストランでは食事後に50バーツをテーブルに置いておくのが一般的です。

また、両替の時に小額紙幣を多めにもらっておくと、チップを渡すとき困らないのでおすすめです。

少額すぎるチップはNG

タイではチップ文化があるとはいえ、少額すぎると逆に失礼になることもあります。

特に1バーツや2バーツの硬貨は、捨て銭のように思われてしまうことがあるので避けた方がいいです。

私も知らずに渡してしまって、相手の顔色が微妙になったことがありました。

チップの最低額は20バーツと覚えておきましょう。

例えば、ホテルのポーターやタクシー運転手には20〜50バーツ、レストランでは料金の5〜10%が目安です。

500バーツの食事なら50バーツくらいがちょうどいいですね。

250バーツのマッサージだと、感謝の気持ちを込めて20%の50バーツをチップとして渡すといった感じです。

過剰なチップも良くない

タイでは感謝の気持ちを表すためにチップを渡しますが、渡しすぎるのも相手を戸惑わせてしまうことがあります。

特に高級ホテルではサービス料が含まれていることが多いので、無理に渡す必要はありません。

ポーターやハウスキーピングには20〜50バーツくらいで十分です。

500バーツの食事に対しては50バーツ程度でOKです。

私も以前、高級レストランで食事をした時に、慣れないながら100バーツ渡したことがあるんですが、相手がちょっと驚いた顔をしていたので「やりすぎたかな?」と反省しました。

相手が断ったら無理しない

高級ホテルや日系のレストランなどでは、チップを断られることもあります。

特に高級レストランやホテルでは、料金にサービス料が含まれていることが多いので、追加でチップを渡す必要がない場合もあります。

タクシーでお釣りを返された時も、相手が断っているサインだと思って受け取るのがマナーです。

私もタクシーでお釣りを「どうぞ」と返されたことがあって、最初は「受け取ってくれないの?」と戸惑いましたが、後でサービス料込みの料金だと気づきました。

ホテルでのチップの相場

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タイのホテルでは、サービスに対してチップを渡すのが一般的です。

ホテルのランクによっても相場は変わりますが、だいたいの目安は以下の通りです。

  • 荷物を運んでくれるベルボーイ:20バーツ(約70円)
  • 部屋を案内してくれるスタッフ:20バーツ(約70円)
  • 清掃スタッフ(ベッドメイキングなど)ホテルのランクによって異なりますが、1泊2,000バーツ以下なら50バーツ、2,000〜6,000バーツなら50〜100バーツ、6,000バーツ以上なら100バーツくらいが目安です。

高級ホテルでは、サービス料が含まれていることも多いので、その場合は無理に渡す必要はありません。

タイでチップを渡す時って、慣れないと緊張することもありますが、相手への感謝をちゃんと伝えようとする気持ちが大事なんだなって思います。

ちょっとした心遣いで、相手も笑顔になってくれるのは本当に嬉しいですよね。

スパやマッサージでのチップ相場

タイで生活していると、マッサージやスパが日本と比べて格安なので、行く機会が多くなります。

特にバンコクはマッサージ店が至るところにあって、本格的な施術をリーズナブルな価格で受けられるのが嬉しい所です。

街中のマッサージ店なら、1時間250〜300バーツ(約875〜1,050円)が相場です。

私もちょっと疲れたなと感じたときに利用しますが、チップの相場としては1時間であれば50バーツ(約175円)くらいが一般的です。

20バーツ札を2枚で40バーツ(約140円)でも問題ありませんし、特に満足したときは100バーツ(約350円)渡すこともあります。

疲れていた肩を丁寧にほぐしてくれたり、リクエストにしっかり応えてくれた時は気持ちよく渡せますよね。

逆に、施術が雑だったり不快な気持ちになった場合には、チップを渡さないこともあります。

タイではサービスの質に応じてチップを調整するのは普通なので、無理に渡す必要はありません。

ゴルフ場でのチップ相場

ゴルフ好きなら、タイでのプレーも楽しみの一つですよね。

タイのゴルフ場では、プレイヤー1人につき1人キャディーがついてくれます。

彼らは半日間、一緒にコースを回ってくれる頼もしいサポーターです。

コースのアドバイスをくれたり、クラブを持ってきてくれたりと、本当に助かります。

18番ホールが終わった後には、キャディーに直接チップを渡すのがマナーです。

相場としては、だいたい300〜500バーツ(約1,050〜1,750円)くらいが目安です。

ただ、キャディーのサービスが素晴らしかったと感じたときは、もう少し多めに渡すこともあります。

逆に、スマホをいじりながらやる気のないキャディーに出会うことも稀にあります。

そんな時は、チップを少なめにするか、場合によっては渡さないこともあります。

自分に合うキャディーさんを見つけたときは、少し多めに渡して次回も指名するようにすると、さらに良いサービスを受けられることもありますよ。

バー、ナイトクラブでのチップ相場

バンコクのバーやナイトクラブでもチップは欠かせないマナーです。

特に、混雑時にスムーズなサービスを受けたい時には、最初に50バーツ程度をバーテンダーに渡しておくと、その後の対応が驚くほどスムーズになることがあります。

ドリンクを注文した時は、1杯につき20〜50バーツが目安です。

テーブル席を利用してウェイターがサービスしてくれる場合は、会計時に100バーツ前後を渡すといいですね。

VIP席を予約したり、専属スタッフが付いてくれる場合は200バーツ以上を渡すこともあります。

個人的には、特別な夜を楽しみたいときは少し多めに渡すようにしています。

そうすると、スタッフの対応もフレンドリーになり、気持ちの良い時間を過ごせることが多いですよ。

タクシーのチップの相場

タイのタクシーや交通手段について、私の経験を交えてお話しします。

タイのタクシーは基本的にメーター通りの金額を支払うだけで、チップは必要ありません。

私も最初は少し戸惑いましたが、実際に乗ってみると、ドライバーさんたちはとても親切で、特にチップを求めることはないと感じました。

ただ、料金が端数になることが多いので、私はその場の雰囲気で四捨五入することが多いです。

例えば、46バーツの料金が出たら、切り上げて50バーツを渡すようにしています。

逆に、43バーツだったら40バーツでいいとドライバーが言ってくれることもあります。

タイの人々はおおらかで、細かいところまで計算しないことが多いので、そういった接し方が合っていると思います。

それでも、ドライバーさんのサービスが良かったと感じた時には、少し多めに渡すこともあります。

私が以前、重い荷物を運んでくれたドライバーさんに感謝の気持ちを込めて、少し多めにお渡ししたことがあります。

その時、ドライバーさんの笑顔を見て、こちらも嬉しくなったのを覚えています。

空港使用料などメーター料金と別の料金

また、タイでは空港からタクシーを利用する際、メーター料金とは別に空港使用料が50バーツかかります。

これは事前に知っておくと驚きません。

私も最初は「なんでこんなに高いの?」と思ったことがありましたが、後で調べてみて空港使用料が上乗せされていることがわかり納得しました。

さらに、高速道路を利用するときは、高速料金も加算されるので、料金が少し高くなることがあります。

事前に運転手さんに確認しておくと安心です。

タイ・バンコクのタクシーを利用する際には、ぼったくりに気をつけることも大切です。

観光地では、観光客を狙ったトラブルが多いです。

私も一度、乗ったタクシーでメーターを使わずに高額な料金を請求されたことがありました。

その時は、冷静にメーターを使うようにお願いして、運転手さんもメーターを使ってくれました。

まとめ

今回は、バンコクなどタイのチップの相場を、ホテル連泊・マッサージ・タクシーなど場面ごとに見てきました。

タイでのチップ文化は日本と違って当たり前のことなので、最初は戸惑うこともあるかもしれません。

しかし、サービスの質や自分の満足度に合わせて調整できる柔軟さがあるのは良いところです。

特にマッサージやゴルフ、バーでのチップは相手に感謝の気持ちを伝えるいい機会でもあります。

笑顔で「ありがとう!」と一言添えると、お互いに気持ちよく過ごせますよね。

チップについても、気持ちを込めて渡すことが大事ですが、基本的にはおおらかな気持ちで過ごすのがタイ流だと思います。

また、手元に高額紙幣があるときは、チップとして使いやすい100バーツや20バーツに両替しておくことをお勧めします。

私の経験が、皆さんの楽しいタイ旅行のお役に立てれば幸いです。

タイを訪れる人や、これから長期滞在する人はぜひ参考にしてみてください。